鹿との闘い~? 融和~~?? 自然からの贈り物として授かる・・・

2021/02/07

これは、生え変わって新しい鹿の角・・・
雄鹿だけに生える角は 毎年自然に落ちる
そして 新しく生え替わり成長する
不思議な営みだ・・・

こんにちはぁ~、観光・交流班の恩田です
2月2日、陽佑さんのプロデュース、大槌町の「MOMIJI株式会社」の見学会に参加させてもらいました。
・・・何の見学かと言うと、鹿肉処理・加工工場の見学でした、岩手県で初めての工場だそうで、鹿を中心に
今流行り始めたジビエ料理をターゲットにして、企業ベースに載せて流通系統を開拓して、
鹿肉の食用需要を拡大して行こうと展開されています。

 

この日は、緑峰高校の生徒さん、行政の担当の方、そして小友町の有志の人々が参加して、興味深く見学して来ました

現在、日本全体で民間で鹿など解体・処理の施設が600を超えて運営されているそうですが、
そのうち500ほどの施設では赤字運営なのだそうです。経費が思いのほか高くなること、販売価格が見合わないため
収入が上がらないなど、苦労している状況だそうです。MOMIJIさんでは、収益が上がるように行政と相談したり検討を深め
補助を受けながら事業を組み立て創業にまで漕ぎ付け、現在順当に事業が展開されているそうです。
 

大きな鹿では、荷台に乗せるのに一人では不可能です、ウインチ装備の特別な車で運び込みます
可能な限り早い時間内に作業場まで運搬して、掛金具に吊るして水洗いをします
その後は、作業場に搬入して解体作業に移ります

皮、角や骨など取り除きますが、それらは様々な工芸品として高い価値を産み出します


ところで、私がこの見学会に何故参加したのかと言いますと、遠野に越して来て2年目だったか
ご近所のハンターさんから鹿の骨付き肉を頂いたのがきっかけで、鹿肉料理に嵌り込み捌くことを勉強しながら
すっかり鹿肉の旨さにのめり込んで行きました。
鹿肉って美味しいですねぇ、牛肉より遥かに爽やかで臭みが無いです
牛肉は普通に売られている物は、牛骨粉や薬などを食べさせられて、牛肉臭さが結構気になります。
・・・その後、鹿を解体したり食べているうちに、幾つも疑問が沸き上がって来ました
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話の筋をチョット~変えますが・・・

マタギ・・・奥羽山脈、白神山地、八幡平などの山深く分け入って狩猟をして来た山の人々 この独特の響き・・・ 
その暮らしや実態にはとても興味があって、猟師の生きる様子は憧れのような気持ちもありました。
今では本当のマタギは、主に秋田県で僅かな人々が生業をしているのでしょうか・・・
岩手県にも「マタギ」と言われる人々は存在するのでしょうか?

私の身近なところで、農業を営む小友町の人々にとって、鹿を始め多くの動物は
収穫を食いつぶす害獣としての狩猟対象となっています。
マタギの狩猟とは異なりますでしょうか? それでも猟をしてその動物を食料として有効活用していたのですね。
ところが先の原発事故に伴い、放射能汚染の山野草を食べる動物たちの食肉への利用がままならなくなってしまい
廃棄処分となった時期もあったのでしょう。今では汚染状況の改善に伴い自家処理では、
活用できるまでになっていますが、営業への展開はまだまだ厳しいようですね。

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世の中、ジビエ料理で北海道のエゾシカは既にブランド化して高額商品となっています、長野県なども施設を整え市場展開をしています。
小友町の実情は細々と害獣対策だけで、有効活用がままならない実態、それどころか鹿の被害は拡がっているようです。

私は小友町全体で、猟師さんがどれほどいらっしゃるかは知りませんが、猟師さんの気持ちを考えると辛いものがあります。
折角狩猟しても、マタギ達のように山の神から、自然界から頂いた命・・・それをとことん自分たちが活きる術にして来たのとは違って
単に害獣として仕留めざるを得ない・・・その辛さがきっとあると思います。

大槌町のMOMIJIさん、ここの社長さん自身がハンターさんで、動物たちを害獣として殺すことへの苦しい思いが
この事業を始めた最初の気持ちだったそうです。小友町の村落の成り立ちをこれからも自然と寄り添いながら、成立させて行く方策の一つ
そして新たな富を生み出すことが出来たぁら良いなぁ~~と思いました。

これはMOMIJIさんで販売している鹿肉のしゃぶしゃぶ肉です、お土産に頂きましたぁ~❣

こんな施設が小友町に出来たら良いなぁ~と つくづく思いました

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